日記・談義坊 /

きょうは俳句の日。コラム【四季】より転載


 またまた、農業新聞のコラム【四季】紹介・転載します。農業新聞を読む人少ないでしょうから。

【四季】2017/08/19掲載
 わずかな文字に込められた平和への思いをかみしめる。そして共鳴する。▼俳人金子兜太さんが、太平洋上赤道直下のトラック島から引き揚げる駆逐艦で詠んだ句に、有名な<水脈(さみね)の果て炎天の墓碑を置きて去る>がある。占有の屍を置いてきぼりにする無念さに耐え、平和な社会をつくり上げることへの決意がこもる。終戦後、日銀に勤め“金庫番”をしながらも、句を作り続けた。そして、いま、新たに「戦いよあるな」を叫ぶ▼小紙「おはよう名歌と名句」で紹介された金子さんの<長生きの朧(おぼろ)の中の目玉かな>(『両神』)が頭に焼き付いて離れない。年は取っても、「目玉だけは曇らないぞという自負」との選者宮坂静生さんの解説に、目からうろこである▼国民が本当に知りたいことにふたをしたまま、数を頼んでの政治が続く。「丁寧に説明します」と言いながら、陸上自衛隊の日報問題や国有地払い下げのからくりは闇のまま。米朝間の緊張が重なり、戦争の臭いが漂う。いまの有権者に必要なのは、本質を見抜く「目玉」である。しっかり見開かないと▼今年も実りの秋がやってくる。見渡す田んぼは、稲穂が首を垂れ、波打つ豊かさに心が弾む。平和の尊さよ。<美しき稲の穂並の朝日かな>(八十村路通)。きょうは俳句の日。