日記・談義坊 /

平成から令和へ


 新元号が「令和」と決まった。5月1日から施行される。

 号外まで出てお祭り騒ぎでしたね。涙流している人も居ました。私めも、11時半から車のテレビに釘付けで、新元号「令和」を発表する官房長官から安倍首相の記者会見までしっかり見ることでした。

 街の声も知識人の意見も概ね好評で評判高かったようですね。

 ただ、スポーツ紙に紹介された石原慎太郎氏の独占インタビューでは、酷評していました。とくに、「令」については評価ゼロでした。病院で待ち時間で読んだだけでコピーできたら良かったのですが。

 ここでは、農業新聞のコラム【四季】2019・4・2掲載分を紹介しましょう。

 沖縄県八重山群島には、婚約が成立した時、女性から男性に帯を送る風習があった。帯に託した願いが新元号と重なる▼まだ駆け出しの記者だった頃、竹富島を訪れた。妻を亡くし、一人暮らしのおじいさんが日がな一日、向かっていたのは機織り機だった。織っていたのは「ミンサー織り」の紺の綿帯で、必ず五つの小さな四角形を織り込むことが決まり。「いつ(五)の世(四)までも末永く」という意味があると教わった。▼新元号「令和」にはどんな意味が込められているのだろう。漢文学者白川静さんの『常用字解』によると令は「命のもとの字」で、和は「戦争をやめ、平和な状態にもどす」とある。「和」の禾偏(のぎへん)は穂が垂れた稲の形。米を大切にしてこそ命は保たれ、平和になる。そんなメッセージだとしたら意義深い▼皇后美智子様が1995年、植樹祭で詠まれた歌を紹介したい。<初夏(はつなつ)の光の中に苗木植うるこの子どもらに戦あらすな>。天皇陛下と共に、根底にあるのは平和への強い思いだった▼島人(しまんちゅ)のミンサー織りにも「いつの世までも末永く、平和が続いてほしい」という祈りが込められている。平成もあと1カ月。連綿と続く先人からの英知を縦糸に、地球で生きる人類の連帯を横糸に。令和という時を紡ごう。