日記・談義坊 /

8月15日は73回目の終戦の日。


 昭和20年8月15日。私は、1歳半。私の身の回りで何が起こっていたのか覚えてもいない。
 20年4月の空襲で、祖母が鹿児島市の新照院近くの電車の中で亡くなったとのこと。なぜ鹿児島に?伊敷の駐屯地にいた息子たち、父と叔父に会いに出掛けたらしい。手打の娘(叔母)が行くなと言うのもきかずに。二男の叔父が、戦地(外地)に送られるのではと最後に一目でも会っておきたいとの思いからだったようです。その時、叔父は伊敷駐屯地には居なかったそうなんですが。父は、祖母(母)の遺体を探して市内のお寺を走り回ったそうです。祖母は、孫の姉と私をとても可愛がって面倒を見てくれたとのこと。
 その姉は、終戦の直後、ちょっとした病で亡くなっている。今だったら考えられないことです。医者はいないし、薬もない島手打でのことです。
 母はどうしていたのか?祖母や叔母が、私や姉の面倒をみていたとの話は聞かされていたが、母のことは大きくなるまで知らなかったのです。いろんなことがあったのでしょう。精神を患い、今で言う、引きこもり(うつ病)だったのでしょう。私のおむつ換えは、4、5歳の姉の仕事だったらしい。空襲警報サイレンが鳴って、皆が防空壕に避難したとき、私と母の姿が見えず、姉や祖母など探し回ったこともあるそうです。母は、私を抱いて竹藪の中に座り込んでいたそうです。

 終戦の日には、祖母と姉と母のことを思うことです。3人とも戦争被害者だと思います。

 今日も、農業新聞のコラム【四季】を紹介します。

 【四季】2018・8・15掲載
 「人間はどうして戦争するの?」。夏休みの子どもから、こう聞かれたら何と答えますか▼かって「全国こども電話相談室」にも同じ質問が寄せられた。回答者は故永六輔さん。永さんは、夫婦げんかや兄弟げんかを引き合いに、戦争も一緒だと言い、語り掛けた。「だからもっと言葉を使ってけんかをしないように注意することが必要だよね」▼いつの世も戦争を始めるのは国家である。政府は、国民を洗脳して戦意をあおり、戦争に駆り立てるために「10のうそ」をつくという。『戦争のプロパガンダ10の法則』(アンヌ・モレリ著、草思社)に詳しいので、要約を紹介する。まず為政者が口にするのは「われわれは戦争はしたくない」(第一の法則)、「敵が一方的に戦争を望んでいる」(第二の法則)▼次第に戦争を正当化するための「うそ」を重ねていく。「敵がいかに卑劣で残虐か」「領土や覇権のためでなく偉大な使命のために戦う」。この辺り、大東亜共栄圏の御旗の下、アジア解放をうたった日本軍と重なる。戦況が不利になると「われわれの受けた被害は少なく、敵の被害は甚大」と大本営発表を流すのも同じ。かくて神聖な戦争に疑問を持つ国民は裏切り者、非国民となる▼為政者の「うそ」に神経を尖らせながら迎える終戦の日である。

追記。
『戦争のプロパガンダ10の法則』
(1)我々は戦争をしたくない。
(2)しかし、敵側が一方的に戦争を望んだ。
(3)敵の指導者は悪魔のような人間だ。
(4)我々は領土や覇権のためではなく、偉大な使命のために戦う。
(5)我々も誤って犠牲を出すことがある。だが、敵はわざと残虐行為におよんでいる。
(6)敵は卑劣な戦略や兵器を用いている。
(7)我々の受けた被害は小さく、敵に与えた被害は甚大。
(8)芸術家や知識人もこの戦いを支持している。
(9)我々の大義は神聖なものである。
(10)この戦いに疑問を投げかける者は裏切り者である。