日記・談義坊 /

墓じまい・お墓の移転


 連休で帰省客も多く見かけます。
 親の供養・法事をする人もいます。それを機会にお墓(納骨堂)の移転・引っ越しを考える人も。墓地の管理については、手打区が関係していることもあって、よく相談も受けます。
 墓地については、「墓地、埋葬等に関する法律」(墓埋法:ぼまいほう)で規定されています。
 お墓の移動(改葬)の手続きもややこしく・面倒のようです。
 ・改葬(移転)先の墓地・霊園を決める。
 ・改葬先の墓地・霊園で「受け入れ証明書」を発行してもらう
 ・現在のお墓のある市区町村役場へ行き、「改葬許可申請書」に必要事項を記入する
 ・現在のお墓の管理者(手打の場合手打区)に「改葬許可申請書」を提出し、管理者(手打区長)の署名と捺印(公印)をもらう
 ・署名・捺印スミの「改葬許可書」を市区町村に提出して、「改葬許可書」が発行される。
などの手続きを経て、新しい場所での納骨となります。

 知り合いの家では、子ども、孫たちは、墓参りにも来られないだろうし、自分たちも墓地の管理おぼつかなくなるからと言って、お寺の納骨堂を購入、自分たちの祖父母、父母、そして縁故のある祖先様の遺骨・墓の砂を納めたのでした。そして、数年前自分もそこに収まったってわけです。関西にいる子どもたちは、墓参り(納骨堂のあるお寺参り)が、困難ってことから、お父さんのお骨を近くに移したいとの思いで、改葬・移転手続きを行い、お父さんのお骨を移転することとなりました。祖父母や先祖様のお骨はお寺の納骨堂に残してです。永代供養はお寺さんにお願いしたようです。それぞれのお家の事情があるでしょうから、何ともいえません。

 昔、区長さんをされていたUさんの息子さんが訪ねてこられて、先祖のお骨を熊本に移転したいとのこと。過去帳や墓碑銘から先祖の名前もしっかり届けてこられました。ただ、古い人たちの分は、まとめて墓の砂を納めているとのことでしたので、火葬後の骨壺が分かる分だけの申請で良いのではと助言することでした。また、墓所が寂しくなるとさみしさを感じることでした。

 妻美代子さんと話すことです。私たち、江口家の場合も跡取りがいるわけでもないし、子どもや孫に墓参りをしてくれてとは頼まれません。
 娘たちに遺言ではありませんが、「私たちのお骨は、手打の縁故有る先祖と一緒に納骨(埋葬)してネ」「あとあと管理が出来なくて草ぼうぼうの藪となっても、心配しないで、成り行きにまかせて」「親の骨だけでも身近なところに納めて供養しようなんて思わないでネ」と言っています。

 しかし、手打のお墓も「墓じまい」の跡が多くあります。私の身近な親戚の墓も数カ所あります。見るに忍びない状態になっています。地区でボランティア活動として、管理者のいなくなったお墓の管理清掃はできないかとの提案もありますが、余裕がありません。

 墓地の継承については、慣習に従って、祖先ノ祭祀を主宰すべき者がこれを承継すると民法第897条に定められているんだそうです。
 遺産相続の対称にはなりません。
 墓地には、通常の所有権がありません。あるのは、永代にわたって使用する権利だけなのです。
 したがって、墓地を売却して、第三者に譲り渡すことは出来ないのです。

 しかし、実際には墓所の一部を譲ったりした例は過去にはよくありました。いまでこそ、墓譲って欲しい人なんて皆無ですが。

 それから、これも「墓埋法」で認められているのでしょうが、家族の遺骨は自宅保管できるんだそうです。仏壇に保管していても合法ってことです。
 手打にある二カ寺(法雲寺、大照寺)の納骨堂は増築しなければならないほど繁盛しています。
 墓地の方は管理者がいなくなってしまい、将来どうなることやら。