日記・談義坊 /

クイズ<第1問>「教育委員会」と「教育委員会事務局」との違いは?


「九州自治体法務研究会」に、時たま、顔を出しています。高度な内容で、ついていけないことが多いのですが。そこで、仕入れたモノを、クイズ形式で載せていきます。

頂いた資料(書籍)などからのパクリです。

<第1問>

教育委員会は、自治体の執行機関として、長から独立した権限をもっています。特に比較的小規模な自治体においては、教育長は「私は村長と同格だ!」みたいなオーラがありますね。でも、条例・予算案の提出権も予算の執行権もありません(地方自治法149条)。やはり、自治体の統括者は長です(地方自治法147条)。

さて、以下は、A市教育委員会に勤務するB君とCさんの会話です。

B「教育委員会っていうのは5人の教育委員の合議体のことだよね。だからぼくたちは、『教育委員会の職員』ではなくて、『教育委員会事務局の職員』なんだよ」。

C「それはおかしいわ。教育委員会っていうのは、委員だけでなく事務局も含んだ全体を表すことばなのよ。だからわたしたちは、『教育委員会の職員』でいいのよ」。

別にどちらであっても、A市の教育行政に影響はないのですが、2人がせっかくもめているので、この際はっきりさせておきましょう。正しいのは、どちらでしょうか。

答え(解説)

 国や自治体においては、まず、法的権限をもつ「執行機関」が置かれ、その執行機関を補助する機関として「補助機関」が設置される。つまり、執行機関と補助機関とはあくまで別の存在である。したがって、教育委員以外の職員は補助機関であるから、執行機関である「教育委員会」ではなく、「教育委員会事務局」の職員であると整理される。

「長(執行機関)の直近下位の組織(補助機関の組織)は条例で定める。」(地方自治法158条)、「教育委員会は、五人の委員をもって組織する。」(地教行法3条)においても、「執行機関」と「補助機関」は別であるとの考え方が採られている。

ちなみに、「教育委員会の権限に属する事務を処理させるため、教育委員会に事務局を置く。」(地教行法18条)との規定がある。事務局(補助機関の組織)を教育委員会(執行機関)の一部としているようにも解釈できるが、ここでは、「に置く」を「中に置く。」ではなく、「に付置する」という意味に採るべきであろう。

B君の意見が正解です。