日記・談義坊 /

『ヤクザと原発』&『原発マフィア』


 本屋といえば、鹿児島中央駅アミュプラザの「紀伊国屋」なんですが、久しぶりに、丸屋ガーデンズの「JUNKUDO」に行ってみました。売り場広いんです。立ち読みならぬ、座ってゆっくり読めるようにイスまであります。

 3・11以降、原発関係の本がたくさん並べられています。その中に、書名がおもしろいというか、インパクトの強いもの2冊が目につきました。

 その一つは、『ヤクザと原発』です。

 ヤクザの告白「原発はどでかいシノギ」、「ヤクザと原発」の落とし前、フクシマ50が明かす「3・11」の死闘、等々「ほんとのことなんだ」と頷きながら読むことでした。

 俗にいう『フクシマ50』の定義は漠としていてひどく曖昧である。一般的には「東日本大震災によって発生した“想定外”の津波が1Fに来襲し、冷却システムがダウン、1号機および3号機が立て続けに水素爆発をした後、1Fに残った職員・作業員」ということでしょう。インターネットのフリー辞書にも記述がある。「サイトには関係者の大半が避難するなか、死を覚悟して原発の収束作業に当たった50人・・・・・・実際の総数は約70名だった」と記されている。

 人材派遣業者は、電力から「死んでもいい人間を用意してくれ」と言われていたとのこと。何千何万人もの作業員を現場に送り続けること可能なんでしょうか?それも、これから何十年もです。

 赤ちゃん、これから生を受ける世代の話です。

 私は、「自殺志願者を募って、送り込んだら、新たな生きる場・生き甲斐を与えられるのでは」と口走って、妻美代子さんから、不謹慎・不穏当発言だと窘められましたが、本音のところで、ついついそう思っちゃいます。

 組長のつまらないダジャレも紹介されています。

 「ヤクザもんは社会のヨゴレ、原発は放射性物質というヨゴレを永遠に吐き続ける。似たもの同士なんだよ。俺たちは」

 もう1冊は、『原発マフィア』です。

 「なぜ、狭い日本に54基もの原発を作った?」それも地震列島の海岸線に・・・・・・。まさに狂気の沙汰。3・11原発大震災の後、だれもが抱いた疑問でしょう。なぜ・・・・・・戦後、日本はこのような“最悪の選択”をしたのか?

 この本を読んで、少しはわかったような気がしています。

 昭和29年度、原子炉予算2億3500万円が突如として改進党代議士の中曽根康弘(衆議院予算委員長)の議員立法として提出され、ただちに衆議院を通過した。中曽根氏は「学者たちが居眠りをしているから、札束で頬をひっぱたいて目を覚ませるのだ」と話したと伝えられている。

 時の総理大臣鳩山一郎ですら「原子力とは何だね?」とキョトンと聞き返したとのこと。当時、日本で初めてノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹博士ですら、「私は原子力はよう知らん」と言ったそうな。

 もう一人、日本に原発を導入したA級戦犯が紹介されている。故・正力松太郎である。正力松太郎といえば「読売新聞」社主であり、日本テレビのオーナー、戦後のメディア王としてマスコミ界に君臨した巨魁である。

 彼は敗戦後、GHQに捕らえられ巣鴨プリズンに戦犯として収監されている。

 しかし正力は、なぜか突然、巣鴨拘置所から釈放されている。そして、衆議院議員に当選。そのとき、元・特高警察幹部(正力)は、なんと「原子力平和利用」を訴えて当選している。中曽根が巨額原子力予算を成立させた鳩山一郎内閣(第三次)では、閣僚として入閣している。

 正力は入閣するときに防衛大臣ポストを与えられようとしていた。ところが、彼は「原子力大臣」ならやる、と言って鳩山首相を面食らわせる。

 著者の船瀬は、「A級戦犯」と「原発推進」を“取引”?と、アメリカの陰謀を暴こうとしている。ゆっくり読んでみませんなら。

 おもしろい興味そそられる2冊でありました。